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食品パッケージは熱を利用する

こんにちは。

真丸特殊紙業株式会社 商品開発本部の田中です。

皆さんは、後ろ側につまみ部分が付いている袋を見たことがありますか?

このような袋は、つまみ部分が合掌している手に似ている為「合掌袋」と呼ばれています。

おせんべいやスナック菓子などの食品パッケージなどでよく見られます。

つまみ部分を引っ張れば袋が簡単に開き、中身がお菓子であった場合は突起部分を裂いてパーティー開きも可能ですね。便利だけど、この突起部分て一体何なのでしょうか?

実はこの突起、熱で袋の素材を溶かしたものです。

プラスチック同士の結合部を熱で溶かすと、プラスチックが溶けて交わり離れなくなります。袋の素材であるプラスチックフィルムにも、その原理を使用しているのです。

熱でプラスチックを挟むようにくっつける機械のことを、ヒートシール機と言います。(ホームページ内で製袋機と書いてあるものです。)我々はヒートシール機を使って合掌袋やその他の袋の形を生産しています。

では一枚のプラスチックフィルムをヒートシール機でくっつけているのかというと、そうではありません。基本的には何重にもプラスチックフィルムを重ねて作られています。

※温度は仮の設定です。

上の図は、合掌袋を開いて上から見た様子です。外側のプラスチックフィルムと内側のプラスチックフィルムを重ねて、突起部分にヒートシール機で熱を加えます。すると、内側のプラスチックフィルムだけが熱で溶けて交わります。これは、内側のプラスチックフィルムの方が耐熱温度が低いからです。外側に耐熱温度の強いプラスチックフィルムを持ってくることで、内側だけが溶けて糊付けの役割を果たします。こうして、密閉された袋を作ることができるのです。

合掌袋の他にも、三方袋、ガジェット袋など、あらゆる種類の袋があります。これらも袋の中に入れるものが零れ落ちないように、様々な方法と形で熱を加えて、密閉可能な形に作り上げています。以下の図は、真丸特殊紙業が製造可能な袋の形です。

是非、身近にある袋たちを食品や日用品問わず観察してみてください。